大型ほ乳動物の化石化した骨で、主として炭酸カルシウムからなる。
鎮静・収斂・止瀉作用などがあり、動悸・不眠・健忘などに用いられる。漢方処方の柴胡加竜骨牡蛎湯・桂枝加竜骨牡蛎湯に配合されている。

竜骨(リュウコツ)の採掘地、陝西省延安市

陝西省（せんせいしょう）延安は省都西安（旧長安）から北方200㎞ほど離れている。

渓流沿いの山道を進み、最後に少々登坂した森の斜面にありました。

竜骨が偏在する水平の地層が、この斜面で露呈しています。斜面から採掘を開始し、その竜骨層を追って奥へ採掘を進める事で、結果的に洞窟状の坑となります。

また、竜骨層は水平方向にも続いており、斜面続きに幾つも坑が並びます。　その多くは廃坑で放置状態。　崩落リスクが高く、入口に近寄るだけでも警告を受けました。しかし、目下採掘中の坑には、短時間を条件に内部を取材。　削岩機の跡が延々と続く内壁、奥行 約３０m 。

崩落防止上、アーチ形状を堅持しての掘削。　その為、側面には敢えて採取しない竜骨が所々に残りますので、我々にも埋没したままの竜骨が容易に観察出来ました。　概観、象よりは小さく、鹿程度の大きさの動物が主たる基原かと思われます。坑の最深部で、実際の採掘作業も拝見致しました。

採掘直後の竜骨は水気を含んで重く、土も付着していますが、この後、村の加工場へ搬送され、水洗、天日乾燥された後に出荷されます。
実際に輸入した品では、表面の土は殆ど除かれており、乾燥も充分。金属の沈着に依るとされる様々な色紋が確認出来ます。　日本国内で刻加工の後、製造に供します。