春に芽生えた「陽（よう）」のエネルギーの上昇・発散の勢いが増し、さらに充実する時期です。地上に充満した「陽」のエネルギーによって気温は上がり、照り付ける太陽のもと動植物の活動は活発になります。自然界全体に目覚ましい成長が見られる季節です。

　一方、「井戸水は夏冷たく冬温かい」という言葉にあるように、地下には「陰（いん）」のエネルギーが集まることで土の中や地下水はひんやり冷たくなると考えられています。日照時間は長くなり、木々は大空に向かって枝葉を伸ばして生い茂ります。高温多湿の日本の夏は私たち人間にとって不快感が強い季節ではありますが、十分な雨量と陽光によって自然界全体のめざましい成長が見られる季節でもあります。