漢方とは?

漢方医学の基本的な考え方

・ 人間は自然界の一部で、人体も種々の臓器・器官が密接に関連した「小宇宙」とみなし、総合的に生体を把握しようと試みる。
・ 部分的な病変や症状も全身的な体内バランスとの関係で把握し、アンバランスがあれば治療する。
・ 診断では、全身状態や身体の機能的異常に注目する。
・ 西洋医学的な「疾患名」にこだわらずに、個人差に対応して違う処方を同じ疾患に(異病同治)、逆に同じ処方 を違う疾患に用いる(異病同治)。
・ 個人の体質を改善して病気を予防しようとする方法を採る。(漢方では「未病を治す」という)
・ 一種の治療学として内科的治療を得意とする個の医学。

漢方薬とは

漢方医療に使われる薬方(処方)のことで、天然の生薬を何種類か組み合わせた薬である。

例えば、葛根湯は7種類の生薬で構成されている。
(葛根・麻黄・桂皮・芍薬・生姜・大棗・甘草)

「生薬の種類」

植物性生薬:多くの生薬(薬用部位:根・根茎・茎・枝・皮・果実・種子・葉・花)
動物性生薬:牡蛎・蝉退・牛黄・麝香・熊胆など
鉱物性生薬:石膏・竜骨・芒硝・滑石など

漢方薬の基本的特徴は?

・ 何種類かの生薬を組み合わせた「複合剤」(多成分)が主体。そのため作用・効果、作用部位などは複雑・多彩で、多方面にわたる。
・ 生薬の組み合わせで相乗作用と副作用軽減をねらう。
・ 体内バランスが乱れた時にのみ作用する場合が多い。
・ 自然治癒力を強化する。
・ 効き方が穏やかで、効果発現に時間がかかることが多い(即効的で強力作用をもつものも多い)。

漢方薬にはどのような剤形があるか?

漢方薬の剤形には「湯剤」「散剤(細粒)」「丸剤」「エキス剤」などの種類があります。

・ 湯剤:土瓶などに生薬と水を入れて加熱して、生薬の成分を抽出するいわゆる煎じ薬のことである。
・ 散剤:生薬を粉末にして混合したものである。
・ 丸剤:生薬を粉末にしたものに蜂蜜などを加えて丸く固めたものである。
・ エキス剤:湯剤を濃縮エキスとして抽出し、特定の賦形剤を加え、製剤化したものである。
*医療用では、ほとんどがエキス製剤(148処方)であり、顆粒剤、散剤(細粒剤)、カプセル、錠剤がある。

漢方処方の名前はどのように決められたか?

漢方処方の名前にはそれぞれ意味がある。
名前の主なつけ方には次のようなものがある。

・ 処方中の主な生薬の名前に由来するもの。  例) 葛根湯、小柴胡湯、人参湯
・ 処方の効能を表しているもの。  例) 補中益気湯 この処方は“中”(胃腸機能)を補い元気を益す薬。
・ 上記の両方  例) 半夏瀉心湯  半夏という生薬で、心下(みぞおちあたり)のつかえを取り除く、または心のモヤモヤ(精神神経症状)を取り去る(瀉す)薬である。

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